ニシヒシクイ
( マガン属の一種) 学名 : Anser fabalis 属 : マガン属
ニシヒシクイ, ( マガン属の一種)
学名: Anser fabalis
属: マガン属
Photo By Frank Liebig , used under CC-BY-SA-3.0-DE /Cropped and compressed from original
説明
全長78-100センチメートル。翼開張142-175センチメートル。頸部は長い。上面の羽衣は羽毛の外縁(羽縁)が淡色の暗褐色、体下面の羽衣は白い。尾羽基部を被う羽毛(上尾筒、下尾筒)は白い。尾羽は黒く、外側尾羽や先端が白い。 嘴の色彩は黒く、先端にオレンジ色やピンク色の帯模様が入る。 幼鳥は雨覆の羽縁が白い。 A. f. fabalis ニシヒシクイ 嘴基部はわずかに白い羽毛で被われる。嘴にオレンジ色の斑紋が入る。 A. f. brachyrhynchus コザクラバシガン 嘴にピンク色の斑紋が入る。後肢の色彩はピンク色。 A. f. middendorffii オオヒシクイ 全長90-100センチメートル。体型や頸部が長い。嘴は細長い。 A. f. serrirostris ヒシクイ 全長78-89センチメートル。体型は太短く、頸部も短い。嘴は太くて短い。
サイズ
76-89 cm (30-35 in)
色
黒
ブロンズ
グレー
白
寿命
17歳
巣の配置
地面
食性
草食性
一般的な情報
行動
湖沼、池、湿原、河川、水田、海岸などに生息する。夜間は大きな水場の中央に集まり休む。食性は植物食で、草、茎、根、果実、種子などを食べる。和名はヒシの果実を食べることが由来。種小名fabalisは「豆の」の意で、豆を食べることが由来で英名(bean=豆)と同義。 繁殖形態は卵生。タイガ(亜種コザクラバシガン、亜種ヒシクイ、亜種ヒメヒシクイ、亜種ロシアヒシクイ)やツンドラ(基亜種、亜種オオヒシクイ、亜種ニシシベリアヒシクイ)で繁殖する。4-5個の卵を産む。抱卵期間は25-29日で、ツンドラで繁殖する個体の方が短い傾向がある。
分布
夏季にユーラシア大陸北部で繁殖し、冬季になるとヨーロッパや中央アジア、朝鮮半島、黄河や長江流域へ南下し越冬する。 A. f. fabalis ニシヒシクイ 夏季にウラル山脈以西のヨーロッパ北部で繁殖し、冬季になるとヨーロッパへ南下する。 A. f. brachyrhynchus コザクラバシガン 夏季にアイスランド、グリーンランドで繁殖し、冬季になるとヨーロッパ西部やイギリスへ南下する。 A. f. middendorffii オオヒシクイ 夏季にシベリア東部で繁殖し、冬季になると中国や日本へ南下する。 A. f. rossicus ロシアヒシクイ 夏季にロシア北西部で繁殖し、冬季になるとヨーロッパ、中華人民共和国西部、トルキスタンへ南下する。 A. f. serrirostris ヒシクイ 夏季にシベリア北部で繁殖し、冬季になると中国や日本へ南下する。
ステータス
世界的に脅かされていません。