ヒクイドリ
( ヒクイドリ属の一種) 学名 : Casuarius casuarius 属 : ヒクイドリ属
ヒクイドリ, ( ヒクイドリ属の一種)
学名: Casuarius casuarius
属: ヒクイドリ属
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説明
ヒクイドリはエミューによく似た大型の鳥です。飛ぶことはできないものの、歩行スピードはかなりの速さです。とさか状のコブが頭部に突き出ています。喉部分にぶら下がる赤い肉の塊(肉垂)が特徴的です。
サイズ
1.7 m
生息環境
ヒクイドリは、インドネシア、ニューギニア、オーストラリア北東部に分布しています。主に熱帯雨林に生息していますが、近くのサバンナの森やマングローブの林を利用することもあります。この種は、オーストラリアでは1,100 m(3,600フィート)以下、ニューギニアでは500 m(1,600フィート)以下の標高を好みます。
食性
雑食性
一般的な情報
行動
低地の熱帯雨林に生息する。主に単独もしくはペアで生活する。 食性は果実を中心とした雑食性で、森林の林床で落ちている果実を採餌し、大きな種子を持った果実でもついばんで丸呑みする。1日に5kgのえさを必要とし、そのために1日に20kmも歩き回る。ヒクイドリ属の鳥には、他の動物には毒性をしめすキョウチクトウ科ミフクラギ属のコバナミフクラギ(学名: Cerbera floribunda; 英語: Cassowary plum)という植物の果実を安全に消化する能力がある。果実と一緒に飲み下された種子は糞と共に排出される事で芽吹き、ヒクイドリ属の鳥の移動とともに広範囲に種子が散布されるので、果実食の習性は彼等が生きる森林を維持するのに重要な役割を担っている。カタツムリや小型の哺乳類の死骸も食べる。菌類や昆虫類、小さな甲殻類も捕食する。 繁殖期は6-10月。オスは地上に、草本植物を使って5-10cmの厚さで、幅が最大100cmほどの巣を作る。メスは135×95mmほどの大きさの卵を、1回に3、4個産卵する。卵は表面がざらざらしており、最初は明るい薄緑色で、時を経るにつれ色あせていく。メスは卵を産むのみで、産卵後は別のオスを探しに立ち去る。オスが卵を抱卵し、ヒナを単独で育てる。卵がかえるのはおよそ2ヵ月後で、充分な餌が取れないオスはその間、体重が5kg前後減る。ヒナは産毛もなく、トサカは生えかかった程度である。ヒナにとってオオトカゲが天敵で、オスはオオトカゲを威嚇して追いはらう。成長したトサカが生えるまで3、4年かかる。 繁殖期の間、とどろくような鳴き声やシューという鳴き声、もしくはゴロゴロというような鳴き声を発する。幼鳥はオスを呼ぶために高い音程の口笛のような鳴き声を頻繁に発する。
分布
インドネシア(ニューギニア島南部、アルー諸島)、オーストラリア北東部、パプアニューギニア。セラム島に移入・定着。 インドネシア、ニューギニア、オーストラリア北東部の熱帯雨林に分布し、オーストラリアでは標高1,100m以下、ニューギニアでは標高500m以下に好んで生息する。かつてはもっと広範囲に生息していたと推測されているが、他の走鳥類と同様、熱帯雨林の減少と移入動物の影響により個体数が減少しており、絶滅が危惧されている。森林が減ってきていることから、雛が生き残る確率は1%以下という研究結果も発表されている。
ステータス
継続的な生息地の喪失、限られた範囲、一部の地域での乱獲の影響を受けるものの、2017年のヒクイドリは、IUCN絶滅危惧種のレッドリストで最も懸念が少ないと評価されています。オーストラリアの人口は、連邦およびクイーンズランド州立法の下で絶滅危惧種としてリストされています。いくつかの脅威は、生息地の喪失(伐採)、野生の動物が卵を食べる、狩猟、および殺害です。