ベニハワイミツスイ
( Vestiariaの一種) 学名 : Drepanis coccinea 属 : Vestiaria
ベニハワイミツスイ, ( Vestiariaの一種)
学名: Drepanis coccinea
属: Vestiaria
説明
成鳥の大きさはスズメ大程度。体色は真紅で、サーモンピンクの弓状に長く下向きに反った嘴を有する。翼と尾は黒い。
サイズ
13 - 23 cm
一般的な情報
行動
本種の長く下向きに反った嘴は、長い花管を有する花から花蜜を吸引するために進化したものであるが、今日ではそれほど花管の長くないオヒアの木 Metrosideros polymorpha の花蜜を主食としている。ハワイ大学の研究者によると、この食性の変化により本種の嘴の長さはこの100年の間に縮まっているといった報告がある。またハワイ島において季節毎に居住する標高を変えていることも報告されている。 他の多くの海洋島産固有鳥類同様、感染症に対する耐性がないので、それほど環境がかく乱されておらず、在来の固有植物による構成を保った森林中であっても、蚊が生息できる標高の低い場所では滅多に姿を見ることはない。鳥マラリア症(プラスモジウム) Plasmodium relictum の感染試験においては非常に高い率で死亡するといった結果が得られている。具体的には、感染した蚊に一度刺されただけで半数以上の個体が死亡した。
分布
ハワイ諸島固有種であり、数多くの絶滅種や絶滅危惧種を抱えるハワイミツスイ類のなかでは個体数はやや多いほうである。ゆえに今日もなおハワイ島、マウイ島、カウアイ島で姿を見ることができる。モロカイ島、オアフ島にも生息するが、個体数はずっと少ない。 ただ感染症に対する耐性がないため、その生息域は19世紀から次第に狭まってきており、今日では病原体やその媒介者である蚊が生育不可能なまでに寒冷な高地でしか見ることができない。