ハシビロガモ
( Anasの一種) 学名 : Spatula clypeata 属 : Anas
ハシビロガモ, ( Anasの一種)
学名: Spatula clypeata
属: Anas
説明
ハシビロガモは河川や湖沼に飛来する冬鳥です。和名は幅の広いクチバシに由来します。このクチバシの側面はクシ状になっており、クチバシを水面に付けて水を吸い込み、植物プランクトンを濾しとって採食します。繁殖期が近づくと、オスは「生殖羽」と呼ばれる鮮やかな羽に換毛します。
サイズ
41 - 81 cm
巣の配置
地面
一回に産む卵の数
8 - 12 卵
孵化期間
1 雛
雛の数
22 - 25 days
食性
雑食性
一般的な情報
行動
繁殖地では開けた草原に生息し、越冬地では河川、湖沼、池などに生息する。越冬地では数羽から十数羽の群れを形成するが、数十羽の群れを形成することもある。 食性は植物食傾向の強い雑食で、種子、プランクトン、昆虫、軟体動物、魚類などを食べる。属内では動物食傾向が強く、カイアシ類、ワムシなどの動物食を食べる比率が30%以上に達することもある。水面に嘴をつけて水ごと食物を吸い込み、嘴で食物だけを濾し取り水だけを吐き出して採食を行う。 繁殖形態は卵生。5-7月に水辺にある草本の丈が短い草原に、枯れ草などを組み合わせた直径20-30センチメートルに達する巣をメスが作る。7-14個の卵を産む。メスのみが抱卵し、抱卵期間は22-28日。雛は孵化してから40-45日で飛翔できるようになり独立する。生後1年で性成熟する。
分布
北アメリカ大陸やユーラシア大陸の高緯度から中緯度地域で繁殖し、冬季になるとアフリカ大陸北部、北アメリカ大陸南部、ヨーロッパ南部、インド、中華人民共和国南部などへ南下し越冬する。 日本では冬季に越冬のため飛来し(冬鳥)、北海道で少数が繁殖する。