ガラパゴスペンギン
( ケープペンギン属の一種) 学名 : Spheniscus mendiculus 属 : ケープペンギン属
ガラパゴスペンギン, ( ケープペンギン属の一種)
学名: Spheniscus mendiculus
属: ケープペンギン属
Photo By Richard Jenkinson , used under CC-BY-SA-2.0 /Cropped and compressed from original
説明
全長53センチメートル。(48-53センチメートル)。体重1.7-2.6キログラム。フンボルトペンギン属の4種うち最小種。種小名のmendiculus は「物乞いのような」の意で、ペンギンの中でも小形(3番目に小さい)であることに由来する。メスよりもオスの方がやや大型になる。 全身は短い羽毛で覆われる。頭部や体上面の羽衣は黒色で、眼から喉にかけて白い筋模様が入る。下面の羽衣は白く、胸部には黒い斑点と不明瞭な黒い横縞が入る。オスはメスよりも上面と下面の体色が明瞭。 上嘴および嘴の先端は黒く、下嘴は黄色みのある淡色で、基部の周辺は黒い。肢(あし)は黒い。虹彩は褐色である。 眼の周辺や嘴基部に羽毛はなく、繁殖期になると黒斑のあるピンク色の皮膚が裸出する。腹部の斑紋とともに、この裸出部の大きさや模様は個体により異なる。オスは喉の白色の部分や、嘴基部の皮膚の裸出部がメスよりも広い。 若鳥の上面は灰色で、頭部や胸部の斑紋がない。
サイズ
53 cm
食性
魚食性
よくある質問
一般的な情報
行動
昼間に採食を行い、水におよそ30秒未満(最長79秒)潜って採餌し、夜間は陸上に上がって休む。たびたび陸にも戻るが、日中は海上で20-200羽の群れで採餌していることが多い。ただし海水温が高く小魚が少ない時期には、通常、単独か番(つがい)または小さな群れで行動し、大きな群れを作ることはほとんどない。 食性は動物食で、主にボラやサーディンといった1-15cmの魚類を食べ、また甲殻類も食べると考えられている。 陸上に上がると日陰に隠れて暑さをしのぐ。また、日光を背にして立ち、腋と肢が日陰になるような姿勢で体温を冷まし、さらに高温になると激しく喘いで(パンティング、英: panting)体温調節をする。換羽期は不定期で、非繁殖期に行う。 上陸に適した海岸に近い砂漠地帯の低地で繁殖する。繁殖個体においては、巣または水中でも求愛行動(ディスプレイ)が見られ、「くちばし鳴らし」(英: bill dueling)や「頭回し」(英: head movement)が認められる。また陸上、海中ともに交尾する。周年繁殖するが、繁殖期は不定期で海水温が高く食物が少ない時期は繁殖しない。海面の表層温度が24℃未満であり平均水温が低い時節に繁殖し、一般には6-9月および12-3月に繁殖活動が多いが、少数は4-5月の雨季にも繁殖する。つがいで繁殖もしくは小規模な集団営巣地(コロニー)を形成する。直射日光を避けて、海岸の岩の割れ目、洞窟などに、1回に2個の卵を産む。抱卵期間は38-40日で、雌雄ともに抱卵する。孵化後およそ30日間親鳥により育雛された後、雛は孵化してから60-65日で巣立つ。寿命は11歳以上の記録が認められる。
分布
エクアドル(ガラパゴス諸島)固有種。 ガラパゴス諸島のフェルナンディナ島、イサベラ島(西部、北東部)で主に繁殖する。イサベラ島北部の一部が赤道より北にあるため、生息域はわずかに北半球にはみ出ている。バルトロメ島、フロレアナ島でも繁殖が認められ、非繁殖期も繁殖地周辺で過ごすが、ときにサンチャゴ島のほか、ソンブレロ・チノ島やラビダ島、サンタ・クルス島(北部)およびバルトラ島やセイモア・ノルテ島(セイモア島)でも観察される。
ステータス
絶滅寸前。世界の人口は2000人未満と推定され、そのうちc。 Wガラパゴスで95%(イサベラIとフェルナンディナIで)。
Photo By Richard Jenkinson , used under CC-BY-SA-2.0 /Cropped and compressed from original