ダチョウ
( ダチョウ属の一種) 学名 : Struthio camelus 属 : ダチョウ属
ダチョウ, ( ダチョウ属の一種)
学名: Struthio camelus
属: ダチョウ属
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説明
オスの成鳥となると体高230センチメートル、体重135キログラムを超え、現生する鳥類では最大種である。 頭部は小さく、頸部は長く小さな羽毛に覆われている。ダチョウは翼を持っているが、竜骨突起がなく胸筋は貧弱である。また羽毛は羽軸を中心に左右対称でふわふわとしており、揚力を得て飛行する構造になっていない。肢(あし)は頑丈で発達しており、キック力は100平方センチメートル当たり4.8トンの圧力があるといわれる。趾(あしゆび)は大きな鉤爪がついている中指と外指の2本で、3本指のエミューやレアと異なる。翼と尾の羽根が白く、胴体の羽根はオスが黒色、メスが灰褐色である。
サイズ
1.8 - 2.5 m
寿命
40年
摂食習慣
古代ローマの料理家だったマルクス・ガビウス・アピシウスがダチョウ肉料理の記録を残している。なお、旧約聖書においては禁忌とされる動物に名を連ねている。 ダチョウ肉は高蛋白質・低脂肪であるため、欧米、特に欧州連合(EU)諸国ではBSE問題が追い風となり、健康面に配慮した一部消費者により牛肉の代替赤肉として消費されている。消費量は世界的には年間数万t、日本国内においては100t程度の消費量が推計されている。 ダチョウの肉は鉄分が豊富で赤みが強く、歯応えのある食感をしている。また低脂肪でL-カルニチンも豊富であることからヘルシー食肉として認知が広まりつつある。他の畜肉と比べアラニン、グリシンといった甘み成分のアミノ酸が豊富である。料理法としてはステーキ、焼肉、ハンバーグ、カツレツのほか刺身、タタキといった生食でも嗜好される。脂肪が少ない分、クセは少なく和洋問わず味付けの幅は広い。牛肉に比べると加熱し過ぎると固くジューシーさが失われることがあり、ダチョウ肉に見合った調理加減が必要である。 ダチョウには竜骨突起がないためムネ肉がほとんど存在しない。食用とする肉の大部分はモモ肉である。各国、各生産者の分類によるがモモ肉のうち特に柔らかい肉がフィレ肉と分類されていることが多い。また首の肉や砂肝、肝臓、心臓等の内臓肉も食用に用いられる。
生息環境
一般的なダチョウは、以前はサハラ砂漠の北と南のアフリカ、東アフリカ、熱帯雨林地帯の南のアフリカ、そして小アジアの大部分を占めていました。今日、一般的なダチョウはオープンランドを好み、赤道森林地帯の北と南の両方にあるサバンナとアフリカのサヘルに自生しています。アフリカ南西部では、半砂漠または真の砂漠に生息しています。オーストラリアで飼育されている一般的なダチョウは野生の個体群を確立しています。中近東のアラビアのダチョウは、20世紀半ばまでに絶滅に追いやられました。一般的なダチョウをイスラエルに再導入する試みは失敗しました。ダチョウ群島のエリトリア近くの紅海の島に生息するダチョウが時折見られます。インドの古植物学のBirbal Sahni Instituteが実施した調査では、ダチョウが25,000年前にインドに住んでいたという分子的証拠が見つかりました。ラジャスタン州、グジャラート州、マディヤプラデーシュ州の8つの遺跡から回収された化石化された卵殻のDNA検査では、卵殻と北アフリカのダチョウの遺伝的類似性が92%であることが判明したため、これらはかなり遠い親類であった可能性があります。
食性
草食性
一般的な情報
行動
分布
アルジェリア、アンゴラ、ウガンダ、エジプト、エチオピア、エリトリア、カメルーン、ケニア、ザンビア、ジンバブエ、スーダン、セネガル、タンザニア、チャド、中央アフリカ共和国、ナイジェリア、ナミビア、ニジェール、ブルキナファソ、ボツワナ、マリ共和国、南アフリカ共和国、南スーダン、モーリタニア、モザンビーク 以前は中東に亜種S. c syriacusが分布していたが、1966年頃に絶滅した。オーストラリア、エスワティニに移入。