カイツブリ
( カイツブリ属の一種) 学名 : Tachybaptus ruficollis 属 : カイツブリ属
カイツブリ, ( カイツブリ属の一種)
学名: Tachybaptus ruficollis
属: カイツブリ属
Photo By Uday.Kumar3675 , used under CC-BY-SA-4.0 /Cropped and compressed from original
説明
一般的な情報
行動
流れの緩やかな河川、湖沼、湿原などに生息し、まれに冬季や、渡りのときには海上で見られることもある。主に水上で生活して、ほとんど歩くことはない。川中の浅瀬を横断するために歩く姿が見られることもあるが、歩くのは非常に不安定のようである。足は歩くためではなく櫂の役割のためにあるとみられ、足が生えている位置もほかの水鳥とは違い尻付近から出ている。泳ぐ姿は上から見ると、カエルの後ろ脚のように使う。 食性は主に動物食で、魚類、昆虫、甲殻類、貝類などを食べる。巧みに潜水して獲物を捕食する。1回に平均15秒前後(状態により数秒から30秒)潜水し、およそ秒速2mで泳ぐとされるが、最高で水深2メートルまでと深くは潜らない。 淡水域で繁殖し、繁殖期には縄張りを形成する。水辺近くの水生植物や杭などに水生植物の葉や茎を組み合わせた逆円錐状の巣を雌雄で作り、4-12月に1回に4-6個の卵を年に1-3回に分けて産む(日本では主に4-7月繁殖)。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は20-25日。卵は白いが次第に汚れて褐色になり、親鳥が巣を離れる際には卵を巣材で隠す。早成性で雛は泳げ、孵化後約1週間で巣から出るようになる。小さいうちは親鳥が背中に乗せて保温や外敵からの保護を行い、雛を背中に乗せたまま潜水することもある。雛は自分で採餌できるようになるまで親鳥より餌の捕えかたを教えられ、その後追われるようにして独立を促されて、およそ60-70日で巣立つ。雛は生後1年で性成熟する。 冬季には20-30羽からなる群れを形成することもある。あまり飛ばないが、飛翔の時には水面を蹴り助走した後、通常低く飛ぶ。 鳴き声は、キリッキリッ、キリリリと鋭く鳴き、繁殖期には雌雄が鳴き交わす。警戒時にはピッと強く短い声を発する。
分布
アフリカ大陸、ユーラシア大陸の中緯度以南、イギリス、インドネシア、ソロモン諸島、日本、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカルに生息。多くは留鳥であるが、北のものは生息場所の凍結を避け、南に移動する。 日本では、本州中部以南では留鳥として周年生息するが、北部や山地のものは冬に渡去することから、北海道や本州北部では夏季に飛来する夏鳥となる。
ステータス
国際自然保護連合(IUCN)により、レッドリストの軽度懸念(LC)の指定を受けている。 日本の以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。 要保護生物(C) - 千葉県(環境省の絶滅危惧II類相当) 準絶滅危惧 - 東京都、岐阜県、京都府、山口県、沖縄県 Cランク - 兵庫県(環境省の準絶滅危惧相当) 希少種 - 滋賀県(環境省の準絶滅危惧相当)
Photo By Uday.Kumar3675 , used under CC-BY-SA-4.0 /Cropped and compressed from original