コゲラ
( アカゲラ属の一種) 学名 : Yungipicus kizuki 属 : アカゲラ属
コゲラ, ( アカゲラ属の一種)
学名: Yungipicus kizuki
属: アカゲラ属
説明
コゲラはスズメと同じくらいの大きさの、日本で最も小さなキツツキです。両足と尾の三点で体を支えて、垂直な姿勢で樹木の幹を上下に移動します。褐色系の地味な色彩で見落としやすいものの、「ジ、ジ」や「ギッ、ギッ」などの独特の鳴き声で気づくことができます。警戒心がそれほど強くないので、驚かさなければ近くで観察することも可能です。
サイズ
15 cm
巣の配置
空洞
食性
食虫性
一般的な情報
行動
天然林から雑木林や都市公園内の樹木など、木立のある場所ならば普通に観察される。本来は平地から山地の林に生息する鳥であるが、近年は都市の近郊にも定着しており、市街地に近い街路樹や人家の庭木、公園の樹木などでもよく見られる。1980年代以降、東京のなどの都市部でも繁殖するようになった。 つがいや家族がいっしょにいることが多く、お互いの確認をするため「ギー、ギー」という声を出す。なわばりの主張や、遠方への自分の位置の伝達、巣立ったヒナが親鳥に給餌をねだるときなどには、「キッキッキ」という強い声を出す。嘴で木を強く連続して叩いて音を出すドラミングも行う。ドラミング音は、アカゲラなどの大型のキツツキに比べ小さく短い場合が多い。 小さい体の割には、20 ヘクタールほどの広いなわばりを持っており、一度繁殖を始めると同じ場所に生息し続ける。つがいの絆も、片方の鳥が死ぬまで続くことが多いようである。また、単独やつがいでいる場合のほか、シジュウカラなどと混群をつくる場合もある。枯れ木や生きた木の枯れ枝などに巣穴を作り、毎年新しく掘る。 食性は雑食だが、主に昆虫などの節足動物を捕食し、木の実を食べることもある。樹皮につかまり、縦横にこまかく移動しながら、表面からつまみとったり、つついて小さい穴を開け、長い舌を隙間や昆虫の掘った穴に差し入れて捕食する。
分布
ロシア南東部、サハリン、朝鮮半島北部、中国東北部、日本列島など、東アジアの限られた地域に分布している。 日本では一部離島を除く全国の亜寒(亜高山)帯針葉樹林から亜熱帯照葉樹林まで広く分布する。基本的には留鳥だが、寒冷地に生息する個体は、冬季には暖地へ移動するものもいる。東京都小平市の「市の鳥」に指定されている。